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ご高齢のワンちゃん達のお手入れについて
ラ・クーも10年を越えて営業していると、オープン当時からのお客様のワンちゃん達は10歳以上という高齢犬です。前職場からお付き合い頂いているワンちゃん達は14歳以上という子もいます。
高齢のワンちゃんのシャンプーやトリミングは、回を増すごとに体への負担が増えていると感じます。
そして危ない作業が増えます。
トリミングはワンちゃん達に刃物をあてる作業なので、危険だという事は皆様ご存じでいてくださっていると思います。
私達はいつもワンちゃん達にケガをさせる事が1番怖いと思っています。
それは私達が咬まれて自分がケガする方がいいと思うほどです。
高齢のワンちゃんたちのお手入れで何が危ないのかと言いますと、
足腰が弱っていてキチンと立てないので、フラフラして台から足を滑らせたり、落下したり、
立っていられないのを頑張って踏ん張っているので、ガクガクと体が震えていて、バリカンやハサミの刃が安全にあてられなかったり、
ご高齢のワンちゃん達は、今まで生きてきた知恵や経験で、私達がやりにくい体勢で抵抗したり、
ご高齢になると、ワガママで頑固になる子が多いので、作業を嫌がって咬んだり暴れたりという事があるのです。
それらを考慮して、けがをさせないように、疲れないように、危なくないように。。。と細心の注意を払ってお手入れを進めていきます。
トリマー1人で担当するのが危なくなってきたな。。と判断したら、次からは2人体制で担当します。
最近、他店では、2人体制で取り組むワンちゃんには、「ヘルプ料金」が別途掛かるようになってきているようですね。
それだけ、今まででは起こらなかった事例がたくさん増えているのだと思います。
高齢のワンちゃん達のトリミングは、今までの様に、キレイできっちりとしたカットは出来なくなります。
長さも長いものはトリミング時間が長くなり負担になりますし、毛が長いとおうちでのお手入れも手間が掛かるので、毛の短いスタイルが適しています。
おしっこが近くなったり、漏れたり、ウンチの時に踏ん張る足腰が立てなくて、お尻や足が汚れたり、
よだれが出て口元がベタベタしていたり、眼ヤニで目頭が汚れで固まっていたりと、汚れや匂いが気になってくるので、ご自宅でのお手入れが必須になります。
そこで、高齢の子のトリミングでは「見た目」ではなく、「快適さ」を優先させることをお勧めさせていただいています。
飼い主様のご要望が、実はワンちゃんには意味もなく、負担なだけじゃないのかな。。と思う事が時々あります。
それでも、お客様のご要望ですので、「はい」とお受けするのがいいのか、「それは、私達トリマーが思うのは、、、」と別の方法を提案させていただくのがいいのか、
お客様はどちらをお求めでしょうか?
ワンちゃん・ネコちゃんの気持ちは察してあげるしか出来なくて、良かれと思って考えた事が本当はどうなのかも難しい所ですが、
一生していかなければいけない体の手入れですので、その時出来る1番良いお手入れを提供できるように、飼い主様と一緒にいろいろ考えて行けたらな。。と思います。
当店では、ずっとご来店いただいている子がご高齢になった場合のお断りは基本的にしておりません。
ですが、ご新規での高齢のワンちゃんは申し訳ございませんがお断りさせていただいております。