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マダニ感染症ウィルスについて
保健所の研修で分かった事を、資料をもとに簡単に並べたいと思います。
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野外のマダニで感染する重症血小板減少症候群(SFTS)とは・・・・・・
ウィルスを持つマダニに咬まれることにより感染し6日~2週間の潜伏期間の後、熱・下痢・嘔吐・頭痛・筋肉痛・意識障害・失語・リンパ節腫脹・皮下出血・下血・白血球や血小板が減少し死亡する事もある。治療は対症療法しかなく、有効な薬剤やワクチンは無い。
なお、動物はウィルスに感染しても発病はしない。
日本ではH25年1月に国内初の患者が確認されその後次々と発覚。
その後、研究が進み分かってきた事が厚生労働省ホームページや国立感染症研究所ホームページで公開されています。
(詳しいことは、それらのホームページを参照してください)
マダニや動物のウィルスの保有状況を調査した結果、調査できた23道府県全てでマダニからウィルスが見つかっています。
福島県では、調査できた数が少なく、現時点では判断できなかった。(福島は4検体のみ)
イヌでは、検体が得られた19自治体のうち、九州3県、四国4県以外に患者が報告されていない自治体3県でも抗体保有イヌが存在し、その他9自治体では陽性のイヌは見つからなかった。
日本国内には、命名されているだけで47種のマダニが生息するとされ、その中の複数のマダニ種からSFTSウィルスの遺伝子が検出された。
ただし、これらの全てのマダニ種が実際に人への感染に関与しているかはまだ分かっていない。
Q.ペットにマダニが付いていた。そのマダニを介して人が重症熱性血小板減少症にかかることはありますか?
答え) ペットに付いているマダニに触れても感染する事はありません。ただし、マダニに咬まれればその危険性はあります。
マダニ類は犬や猫等、動物に対する感染症の病原体を持っている場合もありますので、ペットの健康を守る観点からも、マダニの駆除を適切に行いましょう。
ペット用のダニ駆除剤があるので、かかりつけの獣医師に相談しましょう。
散歩後にはペットの体表チェックをし、マダニが咬着している場合は無理に取らずに獣医師に除去してもらって下さい。
3~11月くらいの期間、注意が必要です。
*マダニは皮膚に食いついているので、シャンプーで体を洗っただけでは取れません。
☆狂犬病予防接種・フィラリア予防のスタートなどで、病院へ行かれる際は、ぜひ、マダニ駆除薬・予防薬の相談もしてみてください☆