店長日記

いつもご来店ありがとうございます。

今年も残り1カ月を切りました。

年々、月日の過ぎていくスピードを速く感じます。

2003年オープンの当店ですが、ここ数年は古くからのお客様のワンちゃん達とのお別れが増えてきました。

開業して18年ですので、当時若かった子もシニアさんなので、お別れの時は来てしまいます。

分かってはいても、数年に渡り定期的に会えていたワンちゃん猫ちゃん、飼い主様に会えなくなるのは本当に寂しく感じます。

子犬の頃からのお付き合いの子は、無邪気にはしゃいでいる姿や、お手入れに慣れるまでの頑張りや、

ちょっと大人になって来ることが嫌になったけど、それでも来たら協力してくれる事や、

シニアになって病気が分かってからの事、

私達もその子の犬生猫生に関わらせていただいているので、私達は第3者ですが、出会った子ですので思いは深いです。

 

先日、こまめにご利用いただいているシニアの子の飼い主様に、

「こないだ病院に行った時に、ここでシャンプーしてもらってる事を先生に話したのよ、そしたら、『10歳越えたら高齢だからお断りのお店が多いのに、よくみてもらえてますね』って言われたんだよ。」

と教えてもらいました。

シニアになると、シャンプーやトリミングは様々なリスクが伴いますので、お断りするサロンさんの存在は確かにあると思います。

その選択は間違ってはいないと思います。

シャンプーやカットでも命に関わる事もあるので、出来ない事は出来ませんとハッキリ決断するのは大切な事だと思います。

ですが、シニアになってもシャンプーやカットは必要ですよね。

今までずっと関わってきたトリマーが、その子を1番分かっているはずなので、

本来一番良いのは同じ場所で同じ人に担当してもらう事だと思います。

ですが、今までと同じように続けていくことが出来ません。

例えば当店では、担当を2～3人体制に変えて、ヘルプ料金を追加でいただきます。

他には、1日で全部を終わらせるのではなく、作業の日を分ける事もあります。

使用する材料や道具を効率のいいものに変更します。

お受けする日時も、もしもの時はすぐ病院に行っていただける時にしてもらいます。

飼い主様とその子の情報を共有させていただきたいので、ネホリハホリとお話を伺います。

お互いに信頼関係がしっかり結べていないと難しいのかなと思っています。

ですが、信頼関係というのは一瞬で崩れたりしますよね。

飼い主様側も、私達側も、正直でいなければいけないのかなと思っています。

一番大切なのは、お手入れを終わらせることではなく、命を守るお手入れをする事だと思っています。

ですので、「シニアで、、」「病気で、、」などの理由があってそれでもご来店をご希望されるお客様とは、しっかりお話が必要だと思っています。

飼い主様には「いつもの事、変わりない」でも、私達にとっては久しぶりに会う子ですので、

「いつもと同じ」ではないと思っています。

「1カ月ぶりに会うトリマーさんに、うちの子を預ける」

それは、なんでもない事ではないと思います。

お預かりする私達はそれくらい、大切な命をお預かりしているという自覚を持っています。

 

当店では、ずっと継続してご来店いただいている子のトリミングは出来る限り最後までお受けしたいと考えています。

ですがそれは絶対ではありません。

私達はあくまで「美容師」なので、私達が出来る事には限界があります。

これからの課題は、私達では難しいと判断した子を託せる場所、託せる人の存在です。

それは獣医さんだったり、病院トリマーさんだったり、

知識も技術も経験も豊かな他店のトリマーさんだったり。

ドックトレーナーさんだったり。

「この人になら任せられる」

「この人がすることは最善の方法」

それが希望であり、理想です。

少しずつ出来てきてはいるのですが、

自分達の出来る事の精度を高めながら、「その子に関わるみんなでその子を見る」という連携を

来年からも引き続き強化できるようにしていきたいと思います。

 

 

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ワンちゃんが虹の橋を渡ったご報告に来ていただいたお客様がいらっしゃいます。

その報告はどれだけお辛い事かと思います。

私達もすぐには受け入れられず、「また次回がある」ような気持ちになります。

私達はずっとその子の事も、飼い主様の事も忘れません。

その子の一生のうちのお手入れに関わる時間に携わらせていただいたことに感謝しています。

たくさんの思い出をありがとうございました。

 

 

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